ピアニストは、ただ闇雲に演奏しているわけではありません。
どこをどのぐらいの強さで弾くか、曲調がどうなっているかを綿密に計算しているのです。
そして、そのためには、 全体練習 (通し練習) が必要 になります。
曲には、速くしたり遅くしたり、強くしたり弱くしたりなど、変化のポイントがあります。
全体の中で、それぞれのポイントをどのように演奏していくか、具体的な計画が必要です。
たとえば、クレッシェンドをどのぐらいの調子で強くしていくか、というような点です。
ピアニストは、楽譜を見てそれぞれのポイントをどんな風に弾くか、綿密に考えています。
そして、大切なのは“どのように表現するのか”ということです。
音楽には色々な思いが込められています。
悲しい、楽しい、恋しい、寂しいなどたくさんの気持が表現されています。
演奏をする人は作曲した人の気持ちになって、表現していくのです。
何も考えずにただ演奏しても、それでは思いは全く伝わりません。
ピアノを演奏する人にとっては、部分練習のような指先だけではなく、 曲全体の練習をすること がとても大切なのです。
全体練習をしていれば、だんだんと曲の思いやムードがつかめるようになります。
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